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バルトリン腺膿瘍の造袋術手術を受けた体験談ブログ、術後の再発は?

バルトリン腺(せん)って知っていますか?

女性の体にあるものですが、女性でも知らない人の方が多いと思います。わたし自身もお医者さんに言われるまでその名前を知りませんでした。

わたしは6年程前にバルトリン腺膿瘍(バルトリンせんのうよう)になり手術をうけました。

この記事ではバルトリン腺について、わたしの手術までの経緯や手術のことなどを紹介していきたいと思います。

バルトリン腺とは

バルトリン腺って聞いたこともない人も多いですよね。バルトリン腺は女性の体にあるものです。

バルトリン腺とは、汗腺や唾液腺のような分泌物を出す器官です。腟前庭の後部にあります。通常の状態では、触ってもどこにあるか分かりません。膣の入り口の5時と7時の方向に開口し、分泌物を出しています。その分泌物は、潤いを与えたり、感染を防ぐ等の働きを持っています。バルトリン腺はその位置から、細菌による炎症を繰り返しやすいのです。

バルトリン腺膿瘍とは・原因は?

わたしが実際になったバルトリン腺膿瘍とはどんな状態?

バルトリン腺に感染を起こすと、バルトリン腺膿瘍を形成します。膿瘍とは膿のかたまりのことです。膿瘍は外側に膨れ、ピンポン玉大のできものを触れるようになります。炎症が進行すると、痛みが強くなります。痛くて椅子に座れなくなることもあります。

引用:南足利レディースクリニック

バルトリン腺に通じる管が詰まると、バルトリン腺に粘液がたまって腫れ、その結果として嚢胞ができます。このような嚢胞は女性の約2%にみられ、その多くは20代に生じます。嚢胞が感染を起こし、膿瘍になることもあります。加齢に伴い、嚢胞や膿瘍はできにくくなります。

一般的に、管が詰まる原因は判明しません。まれに、淋菌感染症などの性感染症が原因で嚢胞が生じます

出典:MSDマニュアル家庭版

図解で知りたい方はここで見てくださいね→バルトリン腺

バルトリン腺嚢胞が感染を起こすと膿瘍になるんだね

 

バルトリン腺嚢胞・膿瘍の症状

バルトリン腺嚢胞・膿瘍は発症原因や進行具合などによって、症状が異なります。炎症を伴わないバルトリン腺嚢胞は基本的に症状は軽く、外陰部の違和感程度で痛みはなく、嚢胞が小さい場合には発症に気づかないこともあります。感染が起こり炎症が進行すると、膿がたまったバルトリン腺膿瘍となります。痛みや腫れのため歩いたり、立ち座りなどの動作が困難になったり、排尿・排便障害をきたすこともあります。

引用:千葉県医師会

わたしのバルトリン腺の経過

ここからはわたしのバルトリン腺の手術になるまでの経過や手術について、その後のことをお話します。

バルトリン腺を知ったのはいつ?

わたしの場合、若い頃から痛くなったりしていました。バルトリン腺なんて名前は知らなかったけれど気づいた時には体調によって痛くなったり、自然治癒したりの繰り返しでした。しこりの大きさも小さくなったり、大きくなったりとその時によって違っていました。痛いとちょっとしこりがあるなと思ってはいたけれど、さほど気にしてはいませんでした。

初めてバルトリン腺という名前を知ったのは31歳で産婦人科に行った時でした。先生がここに親指大のバルトリン腺嚢胞(バルトリンせんのうほう)があるよと教えてくれました。痛くなければこのまま様子見て大丈夫と言われていたのでそのまま普通に過ごしていました。長男・次男の出産の時にはバルトリン腺嚢胞について言われませんでしたが、おそらくその頃にはまだ小さかったんだと思います。

30代になったあたりからはバルトリン腺嚢胞のしこりは消えることなくずっとあるようになり、痛くなる時と痛くない時がありましたが、我慢できる痛さなのもあり普通に過ごしていました。

バルトリン腺嚢胞が悪化

バルトリン腺嚢胞が悪化したのは、子供との親子遠足のバスの帰りでした。なんだか痛いぞと思っていたらあっという間に激痛に変わりました。痛みに耐えながらバスからおり、なんとか家に帰宅しました。

自宅で手鏡で確認すると、バルトリン腺が鶏卵ぐらいの大きさに腫れていたんです!あまりにも腫れていて自分でもびっくりしました。歩くのもままならないくらいの激痛で発熱もありました。病院は終わっている時間だったので次の日行くことにしました。

次の日、熱は下がっていましたが、痛みは変わらず激痛に耐えながら車で病院へ、熱が1度出ていたので内科と婦人科の受診を予約しました。

内科の受診は当時わたしは高齢者の方と関わる仕事をしていたので、念の為インフルエンザの検査をしてもらうことにしたんです。

そして検査の結果、インフルエンザB型。そして、その病院の婦人科は産科もあったため、インフルエンザでの婦人科の受診は断られてしまいました。あまりの激痛で痛み止めだけでももらえないか話してみましたが、先生の診察がないとダメだとのことでした。どうしてもみて欲しかったら、午後3時ごろに電話してみて先生からOKが出たらいいですよとのことでした。

ですが、痛みで歩くことさえやっとのわたしには、また病院にくる力は残っていませんでした。

バルトリン腺膿瘍の診察

帰宅後、インフルエンザの診断はあったものの解熱してるので5日後の最短で診てもらえる病院を探して、電話をして予約をしました。

5日後には卵大だったバルトリン腺も半分くらいに小さくなっていました。病院へ行っても、これなら大丈夫と言われるかなと思って診察台へ。

先生に診てもらうと、これは大きいね!かなり痛かったでしょ。と先生も少しびっくりしていました。インフルエンザで来れなくて大変だったねと言ってくれました。

半分くらい小さくなったのに先生のこの反応だから、卵くらいの大きさをみたらもっとびっくりしていただろうなと心の中で思いました。

そして先生からの説明ではバルトリン腺膿瘍になっていて、治すには再発しにくくバルトリン腺の働きを残す造袋術(ぞうたいじゅつ)という手術をした方がいいとの話でした。

日帰りでできるけど、この手術をすると術後しばらく連日通院しなくてはならないとの話でした。

そしてその日は4日後の手術の予約をして帰りました。

バルトリン腺膿瘍の造袋術(開窓術)手術<日帰り>

バルトリン膿瘍部分が自然に閉じないように皮膚を切除し、膿瘍内部とつながるようにする小手術です。内部に貯まった膿が持続的に外に排出することで、感染症状が改善します。「自然に閉じないように」といっても、症状改善に伴い、部位が分からないくらいに自然に修復していきます

引用:すみれレディースクリニック

手術は午後からでした。お昼ご飯は抜きで局所麻酔で行いました。

手術時間は約20分の予定。

麻酔をしてもらい、手術が始まりました。

局所麻酔なので痛みはないものの意識はもちろんありました。

手術中は婦人科の診察台と同じような台にのっているので両脚開いて頭が少し下がっている状態。

その体制での20分は足がプルプル震え、カーテン越しに何が行われてるかわからずだんだん血の気が引いてきました。唯一わかったのは膿が出された瞬間、ドロっとしたものが出たのがわかりました。

なんとか無事に手術が終わり最後に切ったところが閉じないようにガーゼを入れて終了しました。このガーゼ交換と消毒のために術後5日ほど毎日病院へいきました。

バルトリン腺膿瘍の造袋術(開窓術)手術費用

バルトリン腺膿瘍の造袋術(開窓術)手術費用は領収書が残ってないので、あくまでわたしの記憶になってしまうのですが、2万円代くらいでした。他の通院も合わせてかかった費用はだいたい3万円くらいだったと思います。

バルトリン腺嚢胞・膿瘍の再発について

幸いなことにこの手術をしてから早6年、再発はありません

手術をしてからは痛みを感じることもなく、腫れたりもなくて、膿瘍になった時はあまりの激痛で苦しみましたが、あの時手術をして本当によかったなと思っています。

病院に行く時の注意

バルトリン腺膿瘍の造袋手術をする際には連日かよわなくてはならないので、自分が通いやすい病院を選ぶ方がいいですよ。

わたしはインフルエンザ後にすぐに診てもらえる病院を探して隣の市まで行っていたので、毎日通うのに時間がかかり大変でした。ただ先生も親切だったのでそれはそれでよかったです。

バルトリン腺嚢胞・膿瘍の自壊

バルトリン腺のことは女性にとってデリケートな話だからわたし自身手術するまで誰にも話したことはありませんでした。

ですが、手術で仕事を休んだり、連日の通院で仕事に遅れる為、職場の人になんとなく話はしました。詳しいことは(ほぼ女性の部署だったのと、けっこうオープンな職場だったので)聞かれた時には正直に話しました。

そして、何人かで休憩中にバルトリン腺の話になり、ひとりの人がわたしも時々腫れる時があるけど、自分で潰して膿を出すんだと聞いてびっくり

痛くないのか聞いたら膿を出すのは痛いけど出せばおさまるからと話していました。また再発するけどその度に自分で潰すと話していました

わたしは痛みを我慢することしかしてなかったので、そうゆう人もいるんだなとびっくりしたのを覚えています。それと同時に身近にも同じ症状の人がいるんだなと思いました。

まとめ

バルトリン腺については身近な人にもなかなか話しにくいところもあるので、このブログが少しでもお役に立てればいいなと思います。

わたしの場合、バルトリン腺膿瘍がインフルエンザとの併発だったため、病院で診てもらえず何日も激痛で苦しむことになりました。手術して無事再発もなく過ごしていますが、あの痛みはかなりのものでした。激痛で歩けない、座っていても痛い、横になっていてもまだ痛い。ずっと痛みに耐え続けたのは今でもわすれません。今となってはインフルエンザになり免疫力が下がったことで悪化したのかなと思っています。

もともと痛みがある方は我慢せずに早めに病院で診てもらっていた方が安心だと思います。

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